「くっそぉ~!!なんでこの経費の合計合わねぇんだ!!」



俺はガシガシと頭を掻きながら電卓とにらめっこをしていた。

俺が1年だからってなんでもかんでも押し付けやがって!!

そう、書記の俺は本当はこんなことしなくてもいい。

生徒会にも会計をしている先輩もいる。

しかし、その先輩がすべての仕事を俺に押し付けて『デートだから』っていう理由で帰
ってしまったのだ。



「あ~~!!合わねぇ!!!!」



そう叫んだとき、生徒会室のドアが勢いよく開いた。



「はぁはぁ、れ、玲次っっ!!」



そこには俺の友達(向こうは大親友とか言っているが)の天野翔平が息を切らしながら立っていた。



「翔平?どうしたんだよ?」



かなり息切れしている翔平を見ながら俺は聞いた。



「佐伯さんがっ!」