「ところでさ、俺が初恋の相手ってマジ?」


な、!?!?!?!?!?!?!?


「ねぇ、マジなわけ?」


うわ…
私、完璧に逃げられないパターンです。
この短時間ですが、智くんのこの微笑みからは逃げられないことを覚えました。



「さ、さぁ、どーでしょーね…」

なんて言ってみた。

「あっそ。」

急にふてくされる智くん。

「だいたい、昔のことでしょ」

「そだね」

智くん…
そんなにつまなんさそうに窓を眺めないでください…
ちゃんと返事してください…



うぅ…

「智くん…、初恋の相手です。」

「やっと認めた!素直になればいいのに」


いやいや、これは素直になりにくいでしょ、本人を目の前にして。



「うるさい。素直じゃなくて悪かったわね!智くんの初恋はどんな人?」


とっさに自分の話題から逃げたんだ。

だけど、それが…


こんなことになるなんて思ってもいなかった。