「大阪から転校してきた田中那津くんだ。」




「よろしく。」





高校2年になって、
変な時期に東京へ。



俺、田中那津(なつ)は
まぁ、女で。
言うたら、俺ええとこの子で…
おとんに頼んで名義男でこの学校に。



なんで、男か…、
まぁ、


女を泣かせる男懲らしめるため?て言うかんじかな。


「那津くんって、大阪の人なんだよな?」

「関西弁だったりするの?」

「こんなイケメンで関西弁とか♡」

「やっぱ、ツッコミとかすんの?」


と、まぁ、ざわざわしてんねんけど、
周り。


ごめんやけど、俺人見知りやししゃべれへんで?



「はーい、どーも、うちの那津がお世話なってますー。」



「え?!那津くんが2人?!」



「こいつ、俺の双子の…」

「どーも、楚羅です!よろしくねん♪」



「雰囲気の違う那津くんだー!」

「話題の転校生になるよね!!」

「友達になりたい!」



楚羅が来てからもっとざわついてもーた。
もーごめんやけどうるさいわ。


楚羅(そら)は、
俺の双子。
俺が男装してるから、まぁ、そらソックリなるわ。


で、
この日から話題の双子の転校生、
と言われるようになってしまいましたー。