何を言っているんだろう?





聞き取れないや







目が覚めると
そこはいつもの私の部屋だった

夢…

でも…
夢なんて
いままで1度も見たことなかったのに…



そんなこと考えながら
1人
自転車に乗って学校へと向かった

1-2の教室に着くと
何人もの2・3年生の先輩が壁のように立ち並んでいた

「来たぞ!」
1人の先輩が叫んだ

そのとたん


我先にと競うように
先輩たちがいっせいに
私のもとへと走ってきた

「ソフトボール部に入ってください」

「県内1位のその足で陸上部に入ってください」

「コンテストで何度も金賞を受賞したあなたには、美術部がぴったりですよ」

「運動神経抜群な坂口さんならバスケなんてすぐにマスターしますよ」

「世界大会出場経験のある綾香さんに入ってもらえば、すごい戦力になりますダンス部に入ってください」

他にも
サッカー部
吹奏楽部
テニス部
バドミントン部
写真部
剣道部
柔道部
水泳部
スキー部
茶道部
新聞部
体操部
手芸部
バレー部
卓球部
空手部
コンピューター部
野球部なんかもいた

そこには
学校全ての部活の先輩がいた

たしかに
私はダンスと体操は習っているし、
モデルにもスカウトされたことだってある

小学校の時だって、
1人だけ飛びぬけて運動神経がよく
県大会や世界大会に
無理やり出場させられたこともある

図工の時間も
音楽の時間も
家庭科の時間も