可能性

2人の命は大丈夫らしい














「よかったー」

「敦哉に【悪魔】が取り付いていたな」

俊也が深刻そうに言った

「どうして分かるんですか?」

「敦志が持っていた【悪魔】
【ファクモナガール・ザ・キミシタイン・モリモニ・クリニーゲ】
には毒性があって
取り付いた人を



にまで追い込むくらいの
毒を持っている

敦哉は
ギリギリセーフだったようだな」

【ファクモナガール・ザ・キミシタイン・モリモニ・クリニーゲ】

毒性?

そんなの
聞いてなかった

「そんなの
聞いていませんでしたよ」

海助も同じことを思ったらしい

「ごめん

お前たちなら
どうにかしてくれるだろうと思って

まさか
敦哉に取り付いているとは…」

「そんな…

無責任だよ

あんたのせいで
敦志と敦哉が
どれだけつらい思いしたか
分かってんの?

そんなの
無責任すぎるよ」

私は2人のもとへ走った

病院なんか関係ないくらいに走った

「敦志ー
敦哉ー
ごめんねー」

2人に向かって私は泣いた

泣いた





泣いた





泣いた