それでもいい。~偽りのお前~





——


「っち。俺はてめぇみたいな女は嫌いなんだよ。」

「ひどくない?その気にさせたの誰だと思ってんの?」

「知らねーよ。勝手に俺になびいたてめぇのせいだろ。俺を悪者扱いすんなよ。グゾ女が。」


「もぅ、ほんっと最低!あんたみたいな奴、好きになんなきゃよかった。」

「…もう少し女子力磨いてからそういうこと言え!」

"パンッ!"

こいつは俺の頬を殴った。
朝から…めんどくせぇな。



「うざいんだよ!まじ嫌い!しんじゃえ!」


「…。っち…ってぇなあ…。てめぇなんかただの遊びなんだよ。」

そういうと、このグゾ女は走って何処かに消えてった。


「ばーか。女には、優しくしなよ。男とは感情が違うの——」


ん?

はっと振り向くと


声の主は綺萌だった。