優くんは軽々と立ち上がり、普通にあたしをおぶって保健室まで向かった。 「重くない?」 「…全然」 きっとこれも優しさなんだろうけど。 重くないって言っておく、優くんなりの優しさだろうけど。 それでも嬉しいよ。 周りの女子たちの冷たい声。 「なんでおんぶされてんの」とか「優くんに好かれてるとでも思ってんのかね(笑)」とか言ってる人たち。 そんな声も気にならないくらいあたしは今幸せ。