もしかして… 優くんはあたしを先にゴールさせようとしている?? あたしを3位にして、自らを犠牲にしてビリになるってこと? 「な…優くんが先に行きなよ、こんなことしてくれてまで優くんがビリになるなんて…」 そんなことを必死に言っていると、優くんは最後まであたしの言葉を聞かずにそっとあたしの背中を押した。 その衝動であたしは白い線を踏む。 あたしははっとした表情で優くんを振り返ると、優くんは優しく、ふわっと ー微笑んでくれた。