こうなったら周りの目なんか知らない。 体育祭の競技の途中だってことも 忘れてる。 周りの声なんか入ってこない。 きっと今、周りの生徒や先生は ざわざわして笑ってる人もいるだろう。 でもそんなの全く聞こえない。 見えるのは優くんの姿だけ。 聞こえるのは優くんの吐息だけ。 「…」 優くんはあたしの血の出てる膝を見つめる。 そのまま流すように膝からあたしの瞳を見つめる。