「愛莉〜優くん〜ふぁいと!」 コースの脇でぴょんぴょん跳ねてこちらにガッツポーズを向けている麻依。 「愛莉ちゃん優なんかに負けんなよ〜!」 麻依の隣ではしゃいでいる涼くん。 いや、負けます。 そう思いながら2人に向けて笑顔でピースサインをした。 優くんは涼くんのはしゃぎ声をうるさそうにしながらぼーっと立っていた。 「それでは位置について」 再び放送が流れる。 はっ…むり、むり! 緊張して走れないよおおおお! 「よーい…」 パンッッッッ