箸を止めて思い出していたのだけれど、陽太は黙りこくったととらえたらしい。 「言いたくないのならいいんですよ」 優しくそういわれ、首を振る。 「思い出してた」 「うん」 別に、 何をしていたのか問いただそうとして聞いてきているのではないことくらい分かる。 ただ、食事中の話題として、無言にならないように話題を提供してくれたのだ。 「朝起きて・・・ご飯食べて・・・あ、美味しかったです。ありがとう」