君が嘘をついた理由。



あまり光を遮断してくれないカーテンを

少しだけ開いて、

見えるのは中庭を挟んで向こうに建つ西棟の教室。


区切られた教室ごとに授業がされており、


生徒が綺麗に並んで授業を受けている様子がしっかりと見える。


その一つの教室。同じく2階の左端を指差す。


 「……あの人だから。私の”飼い主”?」

はっ?と

窓に来る理香は早かった。