君が嘘をついた理由。



毎日、現実に直面しなければならない。


務めていたパートも連絡してしばらく休まなければならなくなった状態で、


いつ退院できるかもわからない。


退院したからと言ってすぐ働いてなんて言えないし、働かせたくもない。


結果的に

私がバイトすればいいと思ったのだ。


どの部活にも入る気になれず、帰宅部の私。


放課後、課外授業さえなければ、時間はたくさんある。


バイト禁止の校則がある高校には内緒で、しようと。


だけどいくら自分の中で大丈夫だと思っても

お母さんのことは心配、生活も心配。


気持ちは大丈夫、前向きなはずなのに体は意外と素直だ。眠れなくなった。


今まで寝て、夜中に目が覚める

なんてこと滅多に無かったのに。

眠たいと思っても寝れなくて。寝たと思ってもすぐに目が覚めて、気を失ってた、そんな表現の方が似合うような寝方しかできなくて。