君が嘘をついた理由。



全く贅沢なんてしていないのに、足りなくて。毎日細々と暮らしていた。






ーーそんな中、母親が

二週間ほど前、倒れた。





倒れた、というよりも

寝たまま起きないと言った方が正しいのかもしれない。

前の日の夜、ふつうに私に「おやすみ」と言って眠ったはずなのに起きない。


最初は死んだんじゃないかと焦った。


だけど、本当に寝ているだけなのだ。


…意識がないっていうみたいだけど。

原因は分からない。

けれど、心当たりはいっぱいある。


一人で私を育てるために朝から夜まで、10代の頃から今までずっと。