「うん」 ぐっと、抱きしめられてる力がわずかに強くなる。 「卒業まで待ってて。あと、一年とちょっと」 「ーー、」 「今は直接的な言葉は言ってあげられないけど、」 やんわりと、はなされる。 でも、 いつもより近い場所にお互いの顔がかって。 真っ直ぐに見つめれば、優太の瞳に自分が見えた。 なんて顔をしてるんだろう。 眉を下げた自分の顔が映っていた。