君が嘘をついた理由。


目を細める私に、陽太は「冬休みの課題」と教えてくれた。


そっか。もう明日、終業式が終われば冬休みなんだ。

カタカタとキーボードを打つ陽太を見ながら、つぶやく。

「いいなぁ」

「何が?」


独り言としてつぶやいたそれは陽太に聞こえていたらしく拾われた。



「歴史の授業。受けてみたいな。楽しそう」

英語が多い私のクラス。たまには、普通科の授業を受けてみたいと思う。

だめだろうな。

いきいきと授業してるんだろうな。

そう思えば、自然に笑ってしまう。