君が嘘をついた理由。


少しびっくりしたように逃げたねこ。

それを笑ってまた乾かす。

いつもよりも少し長めのお風呂だった陽太があがってくる頃には、私はごろん、と横になってうとうとし始めていた。


横に寄り添うねこの体温がほどよくて、眠気をさらにそってくる。


「・・・眠たそう」

静かな空間に、陽太つぶやいた声が響く。


「うん」

「寝てもいいよ」

片手でタオルで髪を乾かしながら優太は笑って


置いていたパソコンを手にとってテーブルの前に座る。