君が嘘をついた理由。



「・・・どうしよう」


夕食、先に作って待ってようかな。

と夕食を作り始めたもののそれも完成してしまった。


する事もなくなりぼーっと部屋で待っていたけれど、時計は七時を過ぎた。

学校終わった後に、病院、行ってるのかな。


と、人声と足音。帰ってきた!と一瞬思ったけれど、

陽太らしき声と、もう一人。女の人の声。


咄嗟に部屋の電気を消して。耳を澄ます。ドアの前で、止まる足音。


「すみません、ここまで・・・ありがとうございました」


「いえ、私がちゃんと止められないせいで怪我させてしまったので・・・このくらいさせてください」


声の主は、あの喧嘩を止めようとしていた先生か。