驚いて陽太をみると、食べていた箸を置いて、

近くの鞄を手繰り寄せ、中から紙袋を取り出す。



「どーぞ」


「わ、ありがとう……!!」


小さい紙袋は泊まったホテルのもので。


受け取ったと同時に、

シャカシャカと音が鳴ったので首を傾げる。


なんだろ・・・


売店にいた陽太を見つけて、すぐに部屋へ戻ろうとしたから、


何が売ってあったのか全然予想がつかなくてわからない。


「・・・・・・わ」



紙袋を逆さにして、手のひらに出てきたそれ。言葉が、出ずに手のひらの物を見つめる。