「つーかさ、これくらいしなきゃダメだろ」

「何が?」

「ゲームだよ、ゲーム!まさか忘れてたりしないよな…?」

「あー、うん。忘れてない」

嘘。ちょっとだけ忘れてた。

だけど大丈夫。

ちゃんと思い出したから。

「ゲームに勝つのはあたしだから」

「いや、オレだね」

両者共に宣戦布告をしながら、
あたしは先に空き教室を出た。