「そりゃ、恋愛だからな」
「なんでいんの」
「いたいから?」
うざ。
ハテナつけんじゃねーよ、自分のことだろ。
「んで、今回のお悩みは?」
「はあ?俺が言うとでも思ってんの?」
「うん♪だって言わなかったら正体バラすし」
え、笑顔でなんてことを……!
「チッ……あっくんから…………告白されたんだよ……」
「げ。マジかよ……いつかするとは思ってたけど、まさかこんなに早いとは」
むむむ、と蓮が顎に手を当て考える。
ふーん……そんな姿も様になってる……って!違う違うそんなことじゃなくて!
「蓮、あっくんが俺のこと好きなの知ってたのかよ」
なんで知ってんだよ、気持ち悪いな。
あたしは訝しげな表情で蓮を見る。
「あ?だってアイツ分かりやすいじゃねーか」
マジか!!
全っ然気づかなかった。
そっか、あっくんは分かりやすいのか……それに気づかなかったあたしって…
「鈍感だな」
ですよねー…。
「で、お前は五十嵐に告られて何悩んでるんだよ?」
「だってあたし他に好きな人いるし」
「え、五十嵐じゃねぇの?」
「全っ然違う」
あんたはあっくんにひとっつも似てるところなんかない。
だってあっくんそんなにバカじゃないし。
オレ様じゃないし。
女装好きのヘンタイでもない。
「なんか貶されてる気分になるんだけど…」
貶してるからね。おもいっきり。
心の中で。
でもそんなこと言えるわけないので、
「気のせいじゃない?」
と言っておいた。
「てか、お前返事は?ちゃんと返したのかよ」
「……返してない。だってあっくん、返事はわかってるから必要ないって」
「そんなこと言ったのか、アイツは。…でもちゃんと返さないと、五十嵐のためにもなんねーぞ。お前らはずっと気まずいままでもいいのかよ?」
そんなの…………
「嫌に決まってんじゃん」


