「……」

…蓮がこんなに真剣になってくれてるんだから、あたしもちゃんと考えなくちゃダメだね。

それに、この気持ちがなんなのか……知るためなんだから。

「考える気になったか?」

「うん……ありがと」

あたしは、蓮のことどう思ってるんだろう。
前は本当に苦手で、嫌いに近かったと思う。

じゃあ今は?

蓮のこと、どう思ってるの?

「焦んなくても大丈夫だぞ。こういうのは、ゆっくり考えた方がいいからな」

ポンッ

蓮があたしの頭を優しく撫でる。

キュウッと胸が締め付けられる感じがした。

……今も…あたしは蓮のこと嫌い?
嫌いなの?


ううん、違う。

苦手で天敵なのは変わってないけど、嫌いではないと、はっきりと言える。

だって、蓮ってバカでオレ様でワガママで、しかも女装好きのヘンタイだけど、スッゴく優しいんだ。

あの時は知らなかったけど、今はあの時とは違う。

あたしは知ってるんだ。