「んー……、神宮様だけどっか行かせてもねー。天野くんが一緒に行かないと、また騒ぎ出すかもだし……んー、そうだ!」
ポンッと女は名案!みたいな顔をして、
「天野くんも神宮様とどっか行ってきてよ!!そしたら神宮様も大人しくなるだろうし!」
ねっ!と女が言った。
「……え、やだ」
即答で天野が返す。
ちょっとは迷えよっ!!
傷つくだろーが!
「お願い!」
と、必死にお願いする女。
オレは邪魔者かよ!
はあ、とオレはため息をつく。
天野と女のやり取りは、
このあともしばらく続いた。
【桃side】
ほんっとあり得ない。
なんであたしがっ!
蓮なんかと一緒に追い出されなくちゃいけないの!
せっかくの休憩が、コイツのせいでさんざんだよ全く!!
あたしの隣を歩く蓮を睨む。
「なに睨んでんだよ」
「はあ?睨んでないけど。どんだけ被害妄想激しいんですかぁー」
ほんと最悪。


