女装男子VS男装女子。


「お前、人の告白を無かったことにするつもりか」


「……」


あんなのを告白と言っても良いのだろうか。


「まさかゲームのことも忘れてたりしないよなぁ?」


「……」


「忘れてたのかよ」

はあ、と蓮がため息をつく。

「……だって……あんまり興味無かったし?ゲームなんてテキトーに言ってみただけだし。そもそもあたし、別に蓮のこと好きなわけじゃないから正直どーでもいいっていうか」


「あぁ?…言ってくれんじゃねーか」


ギロッと蓮があたしを睨む。


本当のこと言って何が悪いのさ。


あたしはふんっと蓮からそっぽを向いた。


「天野……お前後で覚えてろよ」

「嫌。ぜぇーったい、忘れてやる」

だって覚えてても良いことなんかないだろうし。

そもそもアンタのために覚えてるなんて疲れるし。

めんどくさいし。

だから、

「忘れる」

こうすることにするよ。


ニヤリと蓮を見上げながら、笑うと、

「はっ、上等」

と言って蓮もニヤリと笑った。