「へぇ?言うようになったじゃん」
「俺がずっとおとなしくしてるわけねぇだろ」
「そんな口聞いていいの?バラしちゃうよ?天野くんのひ・み・つ。いいのかなぁバラしちゃっても。まあ、オレに害があるわけじゃないからいっか!」
蓮は少し息を吸い込むと、
「天野くんの秘密知りたい人ー!!」
大声で言った。
ざわっ
ざわざわ
「天野くんの秘密!?」
「何ソレ知りたーい!」
「オレも知りてぇ!」
「私もー!」
蓮の声に、クラスのみんなが騒ぎ出す。
特に女子が異様に興奮している。
あたしは即座に後悔した。
蓮に歯向かったことが間違いだった。
みんな、目がギラギラしている。
餌に飢えた獣みたいだ。
あたしの顔から血が引いて行くのが分かった。


