「あっくんはどうすんの?」
あたしは隣の席に体を向ける。
「僕?僕は桃が帰るんだったら帰るよ」
……自分では決めないのね。
なんて無責任な奴だ。
「俺は帰ろうと思ってるんだけど…」
「そう。桃が帰るんなら僕も一緒に帰る」
あっくんは話が終わったのを確認すると、本を取りだして読み始めた。
うわお。
あっくんたら超自由人!
最近、あたしは自分の知らなかったあっくんの素顔をよく見る。
ほとんど昔のあっくんからは想像できない素顔ばっかなんだけどね。
でも、やっぱり自分の知らなかった素顔を知れるはうれしい。


