「あぁ、すまんかった、花」 「わたしもお話したいです」 小椋が籠のすだれを上げると、中から哀音より若い女性が出てきた。 ―――――しゃんっ、しゃんっ 出てくるときに、髪飾りの鈴がなる。 「っ………」 息を呑んだ。 ゆっくりこちらを見る彼女には、幼い頃の面影があった。 「ねえね……?」「楓……?」 互いに言葉を発すると、楓は近づいて、抱きついた。 「会いたかった………ねえね……!」