間髪入れずに入れずに次々と男を斬り倒した。 「………」 短刀の血を払い、三味線を構えて鳴らした。 残酷で切ない、哀の音。 「私は、哀音」 夜になり、冷たさを増した風が1つに結った髪をさらい、静かに呟くように発せられた言葉も消えていく。 三味線の音だけが、月明かりの強い夜に響いて。 愛音―――哀音は、人影が見える直前まで三味線を演奏していた。