負傷してない足で宮田の後頭部を蹴りあげた。
首元にあった刃が当たり、血が出るがそのまま手で雪を掴み投げつけその手を伸ばして短刀を手にした。
そこから上にいる宮田めがけ刃を向けた。
仰け反る形で彼が退くと体を起き上がらせた。
「もう、歩けないんじゃねぇか」
確かに動くのは難しいかもしれない。
早く毒を抜かないと、使い物にならなくなるだろう。
無言を肯定と受け取り宮田は近づき刀を振りかぶった。
このまま死ぬな―――本能がそう告げた気がした。
刀をなぎ払い首元に刃を突きつけた。今度は哀音がとらえた。
「もう少し早ければ、私を殺せたのにな」
「………」
静寂が訪れ、雪の音が聞こえる。
針が飛んでくることはない。
「哀音……!!」
