針が飛んでくるのが分かる。それをよけずに宮田に斬りかかった。
耳元で音がしたあと、燃えるような熱さと痛みに顔を歪めた。
刃が揺れ、宮田は見逃さず哀音の手首に刀背打ちをした。
力の強さもあり刀を落としてしまうとそのまま肩から、地に上から押さえつけられる。
「どうだ、今の気分は?」
刃を首元に突きつけられる。
雪とは違う冷たさを感じる。
「………」
「俺は最高にいいよ。哀音をここまで追い詰めた奴はいねぇだろ?」
「そうだな。長州藩士に見下されているのは、気分が悪い」
足の感覚がなく、耳の痛みは増してくる。
「その藩士に殺されるっちゅうんは、ほんに嫌なんやろなぁ」
「………言ったはずだ」
「あ?」
「負けない、と」
