「針だとなかなか見えなくて良いと思ったが、よけながら戦うのは予想外だった」
「そんな生温い鍛錬はしてない。それに、お前の仲間の腕が悪いお陰でよけなくても戦えるん」
「減らず口をたたくな」
――――かぁぁん…!かぁぁん!
「くっ……」
手に痺れが出てきた。一打は強く圧されてしまう。
「哀音は残された者の悲しみなぞ気にしないんだろうな。
どんな思いで生きてるか……中にはどんな生き方をしていいか分からなくなった奴もいる!お前は人を殺した。だが1人だけじゃねーことを知ってんのか!」
ひどい怒りと憎悪を感じられる。
「知ってる。だけど、弱いな。たった一人を失い、自らの道が曇ってしまうならそれは甘えていた証拠だ。
どれだけ甘えていたかを知る良い機会になっただろう」
「お前はっ!」
「私は、残された者だからこそ、人斬りの道を歩むと決めた。
だからこそ、自分の道が曇っても手探りで進む。誰にも負けない」
