これで誰がどこにいるか多少の把握は出来た。
どこに持ち込めば良いか、どこから攻撃を受ける可能性があるか、ある程度の策はねれる。
白川あたりをよく知っておこう。
哀音は暗くなった道を歩いて白川へと向かった。
途中、下加茂社が見えたので一応回り道を選ぶ。
白川は穏やかな流れをしていて、川の音という音はさほど耳には入らない。
いつでも短刀を出せるよう気を張りながら、辺りを歩いて調べる。
止んだが溶けぬ雪は足跡を残す。
二刻もあれば前川に合図を送って知らせることは可能だ。けれど、前川と共に戦うことは躊躇われた。
独りで生きなければならない哀音が、共に戦う仲間を見つけるのは許されない。もっとも、前川を仲間とも思いたくはないが。
