片方を囮に使い哀音を殺しにくる作戦だ。
新選組に情報を流し嘘だと明らかになれば、宮田は咎められる。それを防ぐためにそして哀音を殺めるのに邪魔をさせないために、橋の近くに集められる人々は捕まり死ぬのか。
「田中……そっちに集まる奴らに礼を言っていたと、告げてくれ」
「今更だぜ。俺らはお前があの人に信用されてからこの命は預けるって決めてたんだ。
お前があの人に背いてこんな事したって、俺らの決意は変わらねぇんだよ」
肩を軽く叩いて笑った。それが、あまりにも普通の人で。
信じる人を最後まで信じれる強さは失うには惜しいものがある。
本気で向かい合わなければならない。あしらう真似はしないで戦いたいと思った。
「哀音の動きに変化があれば、知らせる。健闘を祈る」
「あぁ」
2人ともに歩き始めて屯所へ戻っていく。
木から滑り落ちるように下り、地面に足をつけたところで懐の短刀を着物の上から触れる。
