「島原大門が近くにあるっちゅーにようやるな」
耳につく、隠しきれていない訛りで話す男が2人。
手を止めそうになり内心ひやひやしながら持ち直した。
短い曲に変更して弾き終わると、拍手が送られてくる。三つ指を地につけ礼儀正しく頭を下げると、まだ訛りの男がいることを確認し言葉を発した。
「ありがとうございます。島原では味わえない、あいね、をお楽しみ下さいませ」
妖艶な笑みを浮かべながら、高めの声でいうと先程の曲とうって変わりゆったりとした、暗闇に引きずり込むような曲を弾き始めた。
大抵の人は不気味さにその場を去っていく。
残るのは。
