「あの人がいないうちに幹部に話を聞く。幹部が相手だと骨が折れそうだが、芹沢局長はもっと難しい。やれる限りやるさ」
「では私は夜、島原大門の東側で演奏しています。様子を探れればお伝えしましょう」
背を向けて歩き出して、投げつけるように声を出した。
「あぁ、忘れないで下さいね。今は己の利益のために動いているだけ。利益がないと判断し邪魔と思えば殺す。覚えておくのね」
その足で京の町を歩いていると、幼い10くらいの女の子が哀音の前で足を止めた。
まじまじと見てから、包を出した。
「お姉ちゃん、あげる」
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