店主は一体何を口ごもっていたのだろうか……。 とても住みやすく思えるこの国にも、民の頭を悩ませる問題が隠れているのだろうか……。 ぼんやりとそんな事を考えていると、横から気配を感じることに気が付いた。 見やると、自分と同じように木陰の下で一休みしている老人がいるではないか。 はて、先程までは確かに誰も居なかったはずなのに。 「あ、どうも」 「どうも、良い天気ですなぁ」 老人はにこりと笑いそう答えると、禿げ頭をハンカチでふきだした。