仮面夫婦

「今までありがとうございました。仕事の引き継ぎができしだい病院を辞めます。辞表は後日正式に提出します」




「言いたいことはそれだけか?」




隆哉の父は隆哉から目を離さない




「はい。失礼しました。」




「まて」



修羅場が始まるのかと緊張する



思わず隆哉の手をぎゅっと握ってしまった




隆哉はちらりと私を見てやさしく微笑み



またお父さんに視線をうつした