「っ……離してよっ……!」 「やだ」 「だって、いつも冷たかったじゃんっ! どうせ嫌いなんでしょ!?」 私は子どもみたいにだだをこねる。 嫌いなら優しくしないでよ。 嫌いなら冷たくしといてよ。 「嫌いなら…期待、させないでよ…」 「…なんかじゃ……」 よーくんは小さな声でつぶやいた。 でもその声は小さすぎて聞こえなかった。 「え?」