「なあ、その部屋住んでて不便じゃね?」


「どうして?」


千歳はきょとんとして首を傾げる。


「だって、手足不自由で車椅子使ってるのに二階に住むなんて。世話してるお袋さんだって大変そうだし」


「確かに、お母さんに迷惑掛けちゃってるけど」


「けど?」


「この部屋にいれば君と話せるから」


「・・・・・・」


思いがけない台詞に絶句していると千歳がプッと噴き出す。


「やだー、顔真っ赤!」


「うるせぇっ!お前が変な子と言うからだろがっ」


「あははははははは」


ツボに嵌ったのか、千歳は終始大笑いしていた。