「分かんねーよ。ちゃんと言ってくんねーと。」
「……俺は陽生が好きだよ。」


翼の視線は斜め下。


俺は本能のままに翼の身体を抱き締めた。


「ちょっ、陽生!俺だけなんてズルい!!ちゃんとお前も言えよ!」
「後で嫌ってほど言ってやるから、とりあえず今は抱き締めさせろ。」
「……ずりー奴。」




俺の好きな奴は、幼なじみ。


幼なじみは、ずるい奴。


案外俺も、ずるい奴かもな。



「望み通り襲ってやるよ。」
「え……ちょっと、待っ、心の準備!」
「大丈夫だって。任せとけ。」




~END~