キミの翼が羽ばたく時。

まぶしさに目をつむり、しゃがみ込む。
いつしか私は理由もなく泣いていた。
小さい、女の子が声をあげて泣いている。
「うええぇん。お兄ちゃ…うっうっ…」
私はいつしか私が見ていたものは、
自分ではなく、昔の自分だと言うことに気づいた。
あ…ここは、公園だ。
昔すんでいた家の前にあった公園。
私でない、もう一人の自分は、
公園の砂場で泥だらけになって、兄を呼んでいた。