里は教室の黒板を消していた。

あ…そう言えば、日直だったか……
私はお兄ちゃんをつれて、黒板の前まで言った。
「…あ!雫。」
里が私に気づき振り返る。

「……もしかして、この人がお兄さん!?」
…さすが里。
堪がいい。
「うん!」
私が勢いよく返事をする。
真子はまだポ~っとしていた。

「はっ初めまして、野木里です。よろしくお願いします…」
里とお兄ちゃんが深々と頭を下げる。

ある意味お兄ちゃんと里はお似合いかもしれない。と私は思った。