また人混みを強引に割って入って行くレイコ達。その時ステージに美沙達が姿を現し、ちょっとした歓声が起きてレイコ達もステージへと目をやった。
「美沙ー!」
「美沙ちゃーん!」
大きな声で手を振るママとレイコ。それに気付き手を振り返す美沙はドラムセットの所へ、玲美はベースを持ち、由依はボーカル兼ギターのようだ。
「助っ人を紹介しまーす!」
由依がマイクに向かって話す。
「ギターのルカさんです!」
ステージ脇からギターをぶら下げた細身で長身と、まるでモデルのようなスタイルのとても綺麗な人物が上がって来る。
「ルカちゃん!」
「何してんのよアイツ!」
ルカを知っている様子のママとレイコだが、助っ人で来ている事は知らなかったようで驚きの声を上げる。
「どうもー。おねぇのルカでーす」
その声は確かに女性とは違うような感じを受けるが、言われなければ気付かない程度の違和感でもある。それは、嘘や本当等と騒ぎ立てる周りの反応を見ても分かる。
「何でルカが? ママ知ってた?」
「知らないわよ! 私もびっくりしてんだから」
ステージ上のルカがママ達に気付いて、細く垂れた目で見下ろしながらクスッと笑った。
「今笑った? 笑ったよねママ?」
「え、ええ。多分レイコちゃんを」
「まさかアイツ…」
「何? 何かあったの?」
「前に私のタンバリンの超絶テクニックを見て、アイツ凄い悔しがってたのよ。それで多分、対抗してだと思う」
「あ、そう…? なんか小さいわね」
「何よあの勝ち誇った目!? タンバリンよりギターのが上だとでも言いたいの!」
興奮するレイコをステージ上から眺めるルカが一言。
「まるでゴリラね」
そして美沙達は最終的な音のチェックへと入る。
「美沙ー!」
「美沙ちゃーん!」
大きな声で手を振るママとレイコ。それに気付き手を振り返す美沙はドラムセットの所へ、玲美はベースを持ち、由依はボーカル兼ギターのようだ。
「助っ人を紹介しまーす!」
由依がマイクに向かって話す。
「ギターのルカさんです!」
ステージ脇からギターをぶら下げた細身で長身と、まるでモデルのようなスタイルのとても綺麗な人物が上がって来る。
「ルカちゃん!」
「何してんのよアイツ!」
ルカを知っている様子のママとレイコだが、助っ人で来ている事は知らなかったようで驚きの声を上げる。
「どうもー。おねぇのルカでーす」
その声は確かに女性とは違うような感じを受けるが、言われなければ気付かない程度の違和感でもある。それは、嘘や本当等と騒ぎ立てる周りの反応を見ても分かる。
「何でルカが? ママ知ってた?」
「知らないわよ! 私もびっくりしてんだから」
ステージ上のルカがママ達に気付いて、細く垂れた目で見下ろしながらクスッと笑った。
「今笑った? 笑ったよねママ?」
「え、ええ。多分レイコちゃんを」
「まさかアイツ…」
「何? 何かあったの?」
「前に私のタンバリンの超絶テクニックを見て、アイツ凄い悔しがってたのよ。それで多分、対抗してだと思う」
「あ、そう…? なんか小さいわね」
「何よあの勝ち誇った目!? タンバリンよりギターのが上だとでも言いたいの!」
興奮するレイコをステージ上から眺めるルカが一言。
「まるでゴリラね」
そして美沙達は最終的な音のチェックへと入る。
