――何とか撒いたか……。 我はゆっくりと溜息をつく。 あやつときたら我の監視の他にもやることがあるであろうに。 あやつは我がここに来るのを快く思ってはおらぬ。 恐らくであるが、後できつく叱られるであろう。 ――だが。見ておきたかった。 自分で見届けたいからこそ、我はあやつにも父上にも何も訊かずにおったのだ。 さて、我の眼下には溶岩に包まれた世界がある。 人の子の時間では長い間続いた結界期の終わりにある世界が。 その世界を見届けるべく、我はそこに意識を移した。 ◇◆◇◆◇