Never say Love you





いちご、グラタン、カフェ。
うさぎ、ハムスター、子供。
ピンク、ふわふわ、つけまつげ、度を越さない生まれながらのぶりっ子。
ブランドのバッグ、お洒落なインテリア、最先端のファッション...。


私の中で定義化された”可愛い”のキーワード。
男子が好みそうな女子はいずれかにあてはまっている気がする。


みかん、チキン南蛮定食、居酒屋。
うさぎ、ぞう、茶色、グレー、男勝り。
ノーブランド、安価ブランド、インテリアのイの字もない部屋、定番化されたファッション。


もしも私が素直に生きたとして、私を愛してくれる人などいるのだろうか。


感覚のわからない”可愛い”を被っているうちに、本当の自分は沈んでいってしまった。


たまに体がそれを思い出し、本当の自分に再会する。

元気になる。心も、体も。

でも、鏡に写ったそんな姿を見て再び道を引き返す。


そうやって、もう半世紀が過ぎようとしている。

本当に自分は、もはや影でしかない。