いつの間にか部活帰りはトナカイくんと軽くふざけあって帰るのが当たり前となっていた。
「トナカイくーん!やっほー!」
今日も私はトナカイくんの元へと駆けていく。
トナカイくんはぴょんぴょん飛び跳ねながら手を振って、私を歓迎してくれた。
「今日も酒井 このは!参上だよっ!!」
そんな冗談を言ってトナカイくんを肘で軽く突っつく。
するとトナカイくんから大げさすぎるジェスチャーが返ってくる。
そんな他愛もないやり取りが大好きで。
トナカイくんに抱く想いは日々強くなっていた。
けど。
私は今日、意を決して聞いてみることにしたんだ。
今までずっと気になっていたこと。
これを聞いたことでこの先トナカイくんとの関係が気まずいものになるなんて、今の私には想像もつかないけれど。
ねぇトナカイくんー………