銀狼と愛犬

どうしても銀鈴の姿を見たいと吉は思った。


「何故姿が見えないのか?…この世の者ではないのか?」
吉が尋ねた。

「いいえ…あなたには見える筈です、心を無にして目を閉じ、ゆっくり開いてご覧なさい」

銀鈴は透き通った声で吉に告げた。



暫くして、吉が目を開けると銀色の光は消え、美しい銀色の毛並みの狼が佇んでいた。


『何て美しいんだろう…』

吉は一目で銀鈴の虜になってしまった。
「吉…やはりあなたは私の思った通りの者でした。私に着いて来なさい」

銀鈴は目を細めて吉を導いた。