世那・鎌松・萩里の３人で昼飯を食べ終わり、教室に戻ってきたオレは、自分の席で深いため息をついていた。


チラリと同じクラスの世那を盗み見ると、鎌松と萩里と楽しそうにお話中。


世那のあの無邪気な笑顔を見るだけで癒されるのに、今のオレには全く通じなかった。


「剣 力也……か」


オレ達が通う高校には、髪を派手な色に染め、制服を着崩したヤンキー達が割りと多い。


多分全校生徒の２割はヤンキーだと思う……残りは至って普通の生徒達。


その中でもＢ組の剣と言えば、ブッチギリのケンカの腕前を誇っていると有名な男だ。