溺愛†マドンナ

まだ信じられないのか、世那が恐る恐る確認を取って来る。


不安そうに揺れる瞳すら愛しいと思うオレは相当Sで、相当……世那が好きだ。


「本当だよ。だから世那、オレの彼女になれ」


“好きだ”とは先に言われてしまったけど、これだけは言いたかった事を言えた。


限りなく優しい眼差しと声を送ると、みるみる世那の顔が綻んでゆく。


「ハイ!私剣君の彼女になります!」


無邪気に元気良く宣言した世那は、今までに無いカワイさだった。


―――オレ達の出会いは、何ともおかしな出会いだった。


今でも思い出すと笑える位に。