溺愛†マドンナ

確か世那と空き地で話して牛乳渡されたのが、5月の終わり間近だった。


今は7月中旬………もうすぐ夏休みだって言うのに、この2ヶ月間まるで意味無かったって事か?


「ハァ……お前どれだけ鈍感なの」


ため息をつき、一旦世那の体を離す。


パチパチと瞬きを繰り返している世那に向かって、ニッコリと微笑んだ。


「オレも……お前が好きだよ。世那」


「…………ええええッ!?」


廊下に、目を真ん丸にした世那の絶叫が響き渡った。


開け閉めを繰り返してたのが目から口に変わり、顔も真っ赤だからまるで金魚みたいになる世那。